【日本人の肌にあったスキンケア】化粧品選びが老化を促進させるかも
まず知っておいて損がないのは、日本人の肌は常に高めの水準で安定している、ということです。
きめの細かさやしっとりした質感は肌を常に美しくしています。
けれども弱点もあり、この弱点も把握することで健やかな肌を維持できるのです。
■日本の風土が作った世界水準以上の美肌
日本人の肌はきめがかなり細かく、しかもしっとりした質感を持っています。ですから意外と考えている美肌の条件を厳しくしがちなきらいがあります。
とはいえ全世界の水準から言いますと、かなりの美肌ですし、しかも同じアジア人の中でもトップクラスです。
この美肌を作り上げているのは日本の風土です。
海に囲まれ湿度が高く、さらに四季があって、肌の環境を整える基本があるのです。
つまり湿度の高さは不快感を与えても、肌には好都合だというわけです。
そのため皮膚の構造もかなり表皮が薄く、真皮が厚いので、かなり年齢を重ねていかないとシワになりにくいというメリットがあります。
加えて日本人は彫りが浅い分、しわになりにくい骨格でもあり、年齢不詳な若々しさを長く維持できるのです。
肌の美しさと顔の骨格がこの若々しさを長く維持させている分、欧米人には羨ましいほど、老化が遅く見えるのです。
湿度の高さだけではなく、食習慣もカロリー過多になりにくいようにバランスを取れる仕組みが和食にあり、
さらに美肌を支えます。
また、日本女性のスキンケアや紫外線対策への意識の高さも長く若々しい美肌を維持させている要素なのです。
とはいえ日本人の美肌の大きな弱点は湿度の低い環境に弱いというものがあります。
■乾燥した環境に弱い日本人の肌
ヨーロッパに行った経験がある方はお気づきかもしれませんが、真夏でも湿度がかなり低く、快適に過ごすことができます。
たとえばシャンプーして髪が濡れていても、すぐに乾いてしまいますよね。
また汗を流していても、さらっとすぐに乾くので、あまりべた付いた感触になりません。
快適である分、乾燥度も高いわけです。
こうした環境も短期間であれば、あまり肌のダメージを感じることがありません。
しかし長期間、ヨーロッパに滞在した経験があれば、肌がどんどん干からびていくようにダメージを感じていったことを思い出す方もいらっしゃると思います。
事実、長くヨーロッパに滞在した経験がある方は、肌の手入れを顔だけではなく、ボディにも気を配るようになります。
肌が乾燥していくということは、見た目が老けこむだけではなく、ダメージを受けやすい状態になるデメリットがあります。
乾燥で肌が極端に弱ってしまい、少しの刺激が肌の大きなダメージになってしまうのです。
特に高水準の肌で美肌の条件も厳しい日本人には辛い状態だといえます。
乾燥した風土ではセルフケアで肌を守るしかありません。
■皮膚を乾燥させないためにうるおいを与える重要さ
あるパリに長く在住した日本女性が体験したことは、水が硬水で肌に好ましいだけではなく、最大の敵が乾燥した風土だったということです。
そのため常にスキンケアは保湿を重視していて、保湿効果のある化粧品はお手入れに欠かせなかったということです。
また極端に肌が乾燥すると、刺激によるダメージが悪化して、治りにくいということもあったそうです。
日本人の皮膚は白人や黒人に比べ、かなり薄いですし、薄さこそが美肌に見せる要素なのですが、乾燥に極端に弱いのです。
日本にいるときは、あまりスキンケアに関心がなかった方であっても、乾燥した風土の国に滞在すると、肌を刺激から守るために保湿を重視したお手入れをせざるを得ないことに気が付くことが多いのです。
うるおいのある、湿度が高い日本ではスキンケアなしでも維持できた肌は、乾燥した環境では耐えられないことを、まさしく肌で覚えるというわけです。
肌を心地よく保つ意味合いや若々しくさせるより、ダメージ予防に保湿をすることが大事になっています。
■保湿重視のスキンケアは日本人には不可欠
最近ではエアコンが常時効いた状態で、湿度の高い日本も乾燥した環境を人工的に作った状態になっています。
ですから、まだ肌に深刻なダメージはなくても、乾燥に悩まされる方も増えてきていますよね。
そのことを考えると、やはりスキンケアは保湿を重視したほうが日本人の皮膚には合っているといえます。
乾燥に極端に弱いという弱点を把握しておくことも、健やかな肌を維持し、若々しさをキープさせるコツでもあるのです。
するときめ細かい肌は維持できますし、また乾燥で一気に老けこむということも免れるでしょう。